新しい検査機器 IMMUNO AU10V を導入しました。
主にホルモンを測る機械です。
甲状腺ホルモンは喉付近にある臓器で甲状腺ホルモンを分泌しています。
原発事故以来、話題になっているのでご存知のかたも多いと思います。
甲状腺ホルモンは新陳代謝を亢進させるホルモンです。
犬では高齢になると少なくなる事があり、猫では多くなる事があります。
甲状腺機能低下症と亢進症です。
低下すると、活力がなくなり、寝てばかりいる、太りやすくなる、毛が抜けて生えてこない、寒がる、顔が悲しげな顔つきになるなどの症状が出ます。
亢進すると元気がみなぎるので落ち着きがなく、必要以上に活発、目がいつもギラギラした感じとなり、痩せてきます。
副腎皮質ホルモンは腎臓の横にある小さな臓器、副腎から分泌されます。
主に糖質コルチコイドと鉱質コルチコイドがあります。
犬では糖質コルチコイドが多量に分泌されてしまう副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)が時折見られます。
お水を一杯飲んで、一杯オシッコをする、お腹がぽっこりと出ている、かゆみもなく毛が抜けてくる、皮膚が薄い、皮膚に白いぶつぶつが触る、食欲が旺盛すぎるなどの症状が出ます。
たまに出なくなってしまう低下症があります。これはいろんな症状が出るので普通の検査ではよくわからない場合もあり、苦慮することもあります。
私自身も見逃している症例があるかもしれません。
肝臓機能に関して総胆汁酸という物が測れます。
肝臓の機能の評価や血管の異常などで異常を示します。
食前と食後の値を比較するとより評価しやすくなります。
以上の事が院内で測れるようになりました。
気になる方はお尋ね下さい。
甲状腺機能低下症の典型的なしっぽです。
同じ犬の三ヶ月後の状態です。
甲状腺のホルモン剤を継続服用しています。
別の犬の尻尾です。