乳歯遺残

犬も猫も実は人間と同じように歯が生え変わります。

乳歯が抜けて永久歯になります。

基本的には乳歯が抜けてから永久歯が生えてくるのですが、乳歯が残ったまま永久歯が生えてしまうことが、犬(特に小型犬)では多々あります。

もちろん乳歯を抜歯しなければならないのですが、人間のように局所麻酔で抜くことは出来ません、暴れますし、場合によっては医原性の事故になりかねません。

ゆえに、全身麻酔での処置になります。

抜かないと死んでしまうというものでもないのですが、歯並びが悪くなるのとゴミや歯石が溜まりやすく、ひいては歯周病~歯周炎となる可能性が高くなります。

でも、抜けててても歯磨きしないと歯周病にはなります。

金属の先で示しているのが犬歯の乳歯です。

細くてちょっと湾曲が大きいです。

 

何故全身麻酔が必要かというのは暴れる以外にも歯の根っこがすごく長いのです。左側の白い部分が乳歯の犬歯で露出している部分で、左側の赤い部分が歯の根っこ(歯根)です。こんなに長いので抜くのもまあまあ大変です。

前歯(切歯)の乳歯遺残です。

永久歯が少し内側に引っ込んで生えているのがわかると思います。

臼歯の乳歯遺残です。

犬に比べて圧倒的に少ないのですが、猫でも乳歯遺残になる場合があります。

上欄に圧倒的に少ないと書いたのですが、このコは上の犬歯が2本とも遺残していました。

左上

右上

少ないと書いたのに今月2頭目です。

左上の犬歯乳歯遺残

あれ?本当に猫は少ないのか自信がなくなってきました。。。。。

猫の飼い主様、歯もよく見てください。

 

自分自身も小さい頃に乳歯遺残が多く、何度も抜歯を経験しました。そのせいで歯医者さんが苦手で、それ以降、よっぽどでないと歯科医院にいかず、歯磨きも適当で虫歯でも何本か抜いています。

犬猫に虫歯は殆どありませんが(ないことはないそうです)、歯周病はむちゃくちゃ多いです。7歳以上の犬猫はほぼ歯周病だとも言われます。

頑張って歯磨きの訓練~習慣で歯周病を予防しいましょう。